漁港建設業とは
漁港建設業ってどんな仕事?
漁港建設業は漁業・漁村を維持・発展させていくために、漁港や漁場、漁村に関する様々な工事に携わっています。
漁港の工事
漁港の工事の一例として防波堤(ケーソン式)の設置工事を紹介します。防波堤の設置工事は、以下のとおり行われます。
- ❶防波堤の土台として、グラブ船により捨石を投入し、マウンドを造成
- ❷ケーソン(コンクリート製の大型の箱)をフローティングドックと呼ばれる船の上で製作
- ❸フローティングドックからケーソンを引き出し、漁港の港口など計画上の位置までえい航(引いて航行)し据え付け
- ❹ケーソン内に注水して安定させ、砂を投入し蓋ブロックを設置
- ❺設置したケーソンの上部に型枠を設置し、コンクリートを打設(流し込む)
- ❻ケーソンの前面に波の力を弱める消波ブロックを設置して完成
さらに近年では水産物の集出荷や衛生管理の高度化を図るため、鳥獣対策を施した屋根付きの陸揚げ岸壁や、密閉型の市場施設の整備が進められています。そのような施設整備の工事も漁港建設業が担います。
漁場の工事
代表的な漁場の工事として増殖場の工事を紹介します。増殖場の工事は、以下のとおり行われます。
- ❶魚の餌場、隠れ場所、産卵場所としての機能を持つ、コンクリート魚礁を陸上で製作
- ❷GPSを活用して、コンクリート魚礁を海中の決められた場所に正確に設置
様々な機材
漁港建設業の工事は様々な機材を使用します。特に特徴的なのが、巨大なクレーンを積んだクレーン船や、大量の土砂をつかみ揚げるグラブ浚渫船などに代表される作業船です。
また、最近では生産性の向上を図るため、ICTやドローンなど最新技術の現場への導入も進められています。