漁港建設業とは

漁港建設業はどんな役割を果たしているの?

地域社会への貢献

漁港建設業は、地域住民や各種組織と連携・協働し、海浜や漁港地域を清掃する「環境保全活動」や、古くから続く祭りや地域で開催されるイベントなどを支援する「伝統文化・地域振興イベント支援活動」、地元小学生など児童を対象とした稚魚放流体験や体験学習を支援・開催する「教育学習支援活動」など、様々な活動を通じて、地域社会への貢献を果たしています。

漁港建設業者による海浜清掃活動

漁港建設業者による海浜清掃活動

作業船から打ち上げる大輪の花火

作業船から打ち上げる大輪の花火

地域経済・水産業への貢献

漁港建設業は、工事に必要な資材や機材の調達、雇用機会の確保などの経済効果に加え、漁業・水産業以外に就業所得機会が極端に限られる地域において、「作業船等の活用による漁船や生け簀の揚げ降ろし等日常の漁業活動支援」、「漁閑期の兼業機会を含めた就業所得(雇用)機会の提供」、「漁業者の減少・高齢化等に対応し、養殖業や漁獲物の付加価値化に資する水産加工業への参入」、「漁港ストック等を活用した観光ほか新規産業おこし」などを通じて地域経済や水産振興への貢献を果たしています。

岩ガキの養殖に取組む漁港建設業者

岩ガキの養殖に取組む漁港建設業者

砕氷による漁船用航路の確保

砕氷による漁船用航路の確保

漁港建設業の経済波及効果

ある経済活動がきっかけとなって、その影響が次々とほかの経済活動に及んでいくことを、経済波及効果といいます。

例えば、新たな漁港施設の建設など需要の増加があった場合、鉄筋やコンクリートなどの建設資材や、設備を動かすための燃料や電気などの原材料が必要となります。さらに、それらの資材を得るための原材料(砂利や鋼材など)の生産、さらにその原材料の原材料の生産…と生産が生産を呼びます。これを生産誘発といいます。

2015(平成27)年建設部門分析用産業連関表によると、漁港や港湾の工事を1とした時に誘発される生産は1.72(H27)、2.04(H23)となっており、約2倍の経済波及効果をもたらしているといえます。

港湾漁港建設業に誘発された生産の内訳(建設部門分析用産業連関表より作成)

港湾漁港建設業に誘発された生産の内訳

(建設部門分析用産業連関表より作成)

地域の守り手としての貢献

漁港建設業は、「自然災害発生時の迅速な応急・復旧支援(漁港における航路・泊地等の啓開や倒壊した漁港施設等の復旧等)」、「事前防災準備(行政との災害協定の締結推進や相互支援体制の構築等)」に加え、「漁港施設や漁村の生活インフラ等の日常的な点検・管理」など地域の守り手として、大きな貢献を果たしています。

特に近年は巨大台風や豪雨など、激甚化する自然災害から地域社会を守り、維持・活性化させていくための必要不可欠なサービス機能を担うエッセンシャルワーカーとして大変重要な役割を果たしています。

台風で沈没した漁船をクレーンで引き揚げる

台風で沈没した漁船をクレーンで引き揚げる

活動場所は海だけとは限らない(豚熱防疫支援活動)

活動場所は海だけとは限らない(豚熱防疫支援活動)

国土保全と形成への貢献

漁港建設業は、日本の外縁を形成する約2,800の漁港やその周辺の漁場において多様な活動を行うことにより、国土や国境海域の監視、不審船等の通報、国際漂流漂着物の処理など、国土保全と形成への貢献を果たしています。

全国の漁港をマッピングすると、日本列島の形ができあがる

全国の漁港をマッピングすると、日本列島の形ができあがる

日本周縁に位置する離島の漁港

日本周縁に位置する離島の漁港

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